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2019年11月21日のマーケット・コメント

「香港人権法案」続報

 

昨日米国下院で、19日に上院で全会一致で可決された「香港人権法案」が、賛成417反対1の圧倒的多数(反対1の理由は不明)で可決され、本日法案が大統領に送付されることになりました。昨日のコメントで「法案の一本化にそう時間はかからない」と書きましたが、まさに最速での一本化が実現しました。大統領は法案に署名する見通しだと伝えられていますが、それ以外の選択肢が事実上ない以上、当然でしょう。

 

これで法案成立は確実となりました。法案送付後、日曜を除く10日目は12月2日になりますので、遅くともそれまでに書名がされることになります。中国は、法案成立すれば報復措置を講じる、と表明していますので、何らかの報復措置を表明するでしょう。米中部分合意成立で、トランプ大統領は「自分のおかげで中国が米国農産物を大量購入」、習主席は「自分のおかげで制裁関税の一部が撤廃」と、それぞれ政治成果が欲しかったわけですが、トランプ大統領は「中国政府主導の、香港での非人道的行為に目をつぶる」と批判されるリスク、習主席は「米国による内政干渉に屈する」と批判されるリスクを優先せざるを得ず、米中部分合意をあきらめるしかありません。

 

下院通過を受けて、本日の日経平均は明確に23,000円を下抜けてきました。現物株も景気敏感株主導での下落となっており、下落波動が始まった可能性が高いです。日経平均の下値目処ですが、

1.過去のボックスの上限を上抜けたら、その上限が下値支持となる、という見方に基づけば22,300円程度

2.75日移動平均線の21,799円、その水準は8月安値から11月高値の半値押しの水準

3.200日移動平均線の21,533円

4.2018年以降、重要なフシメとして機能してきた21,000円

5.一つの下落波動の下落率は13-17%だったことに基づけば、23,591円を起点にして19,581-20,524円

が挙げられます。

 

米中部分合意報道をきっかけに始まった10月11日から11月8日までの直近の上昇波動の起点が21,500円程度で、今回の「香港人権法案成立確実化」で合意期待が剥落すると考えれば、元の水準まで下落するはずだと考えれば、上記2.あるいは3.が妥当だと考えられます。さらに、法案成立を受けて中国が講じる対抗策が、米中対立激化の方向の内容であれば、4.が視野に入ってくるでしょう。