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2019年6月27日のマーケット・コメント

ドル円は底入れ&米中会談で3,000億ドルへの関税発動見送りは織り込んだか

 

昨日、ムニューシン米財務長官が、テレビのインタビューで「米中合意は90%のところまできている」と発言したことを受け、昨日の欧州時間でドル円はフシメだった107.50円を上抜けました。米国時間でも米国長期金利がじりじりと上昇する中、ドル円は堅調推移しました。さらに本日午前10時過ぎに「米中首脳会談は29日11時30分から」との発表を受けて、ドル円は一気に108円台を回復しました。直近安値の106.78円から1円戻りを達成し、ドル円は底打ちしたと見られます。

 

本日の日本株は、強烈な「景気敏感業種買い&内需・ディフェンシブ業種売り」となりました。ドル円上昇が追い風になった面もありますが、中国関連銘柄の株価上昇率が特に高いことを見ると、明らかに米中融和を織り込んだ動きです。なお、前回同様の動きになったのは6月19日で、このときは米中首脳会談が行なわれることを米中両首脳が電話会議で確認した、との発表を受けての動きでしたので、両日とも米中融和を織り込んだということで整合性が取れます。

 

本日時点での市場の織り込みは「米中首脳会談で、中国側に甘めな(例えば90日ではなく年内)交渉期限を決めて、3,000億ドルへの関税発動は交渉期限まで見送り(会談終了後は両首脳は笑顔で握手)」「7月31日FOMCでは0.50%ではなく0.25%の予防的利下げ決定」になったと思われます。ただ昨日のコメントでご説明したように、3,000億ドルの関税出動が猶予された場合は、7月に米国株の大幅下落がない限り、7月31日の利下げ決定はないのではないか、と私は思います。ただ7月31日まではその正答は判明しないため、しばらくは「7月31日に0.25%の予防的利下げ決定」の織り込みのままの市場推移となるでしょう。つまり、ドル円は一気に110円台回復とはならず、しばらく108円台、109円台の推移が続くと予想します。

 

目先の注目は当然29日午前11時30分からの米中首脳会談の結果ですが、「習主席は会談の条件を関税発動猶予とし、トランプ大統領はそれを了承した」という情報もあり、3,000億ドルに対する関税発動は猶予される可能性が高いと思いますが、いきなり25%ではなく2,000億ドルの時と同様に当初は10%から始める、という情報もあり、猶予の条件が市場が織り込んでいるほど中国側に甘くならない可能性はあるでしょう。たとえば合意に至らず90日経過したら10%発動、さらに180日経過で25%発動、というイメージです。

 

その場合は、市場が現在織り込んでいるよりもネガティブであり、週明けは今日の巻き戻しの動きとなってもおかしくありません。そうならなくても、4-6月期業績と今後の見通しが発表される7月から8月には、業績懸念から株価下落が予想されますので、中国関連銘柄を中心に景気敏感業種はカラ売り姿勢は継続で問題ないと考えます。