ミョウジョウ・アセット・マネジメント株式会社の運営する会員制金融情報サイトです。

日本株は絶好の売り場

日本株は絶好の売り場到来

 

日銀のサプライズ的タイミングでの追加緩和を受け、日米の金融政策の方向性の違いが確認され、ドル円は大幅に円安ドル高が進みました。それを受けて、かつての「円安=日本株高」という相関が突如復活し、日本株は正に暴騰しています。金融政策の方向性の違いからドル円が動いたのは、まさに理屈通りであり、今後も円安ドル高トレンドは中期的に継続するでしょう。

 

しかし、円安が日本株全体の上昇につながるロジックがないことは、すでに広く認知されてきており、その結果、以前から何度も指摘しているように、ドル円と日本株の間の相関はほとんど失われてきていました。追加緩和を受けて相関が突如復活したのは、あまりのサプライズで短期間で値幅が出すぎたため、条件反射的な行動をとる短期投資家以外は対応が取れなかったことが理由だと思います。だとすれば、時間がたつにつれて中長期投資家は「この急激な日本株上昇は理屈が通らない。バリュエーションもかなり割高になった。業績発表は迫力がない。ならば日本株の保有比率を引き下げよう。」と考えてくるはずです。

 

現実に目の前で暴騰している今は、なかなか冷静なものの見方をするのが難しいかもしれません。しかし、数週間もたてば「あの上げは一体何だったんだろう。あれは正に絶好の売り場だったな。」と思うはずです。今日の米国市場が冷静さを取り戻し、日本株は明日の寄りから早くも下げ始まるかもしれません。あるいは、明日まで勢いが残るかもしれません。ただ、いずれにせよ、持続時間は大変短期間です。最高値で売るのは無理ですから、明日多少の波乱があったとしても、明日は全力で売りましょう。