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2011年12月1日のマーケット・コメント

欧米株急上昇-前回見通しの微修正

 

皆様ご存じのように、日米欧6カ国協調でのドル資金供給合意と3年ぶりの中国の利下げを受けて、11月30日の欧米株は急上昇しました。日本株も本日上昇し、戻りが鈍い感はありながらも、11月半ばにNYダウが12,000だったころの水準まで戻りました。

 

ただし、一部で指摘されているような、これで相場つきが変わり年末までの上昇基調に入った、とは考えておらず、依然としてボックス相場の中での動きだと考えています。ただし、前回のレポートでお伝えしたボックスの上限のめどをやや変更します。

 

冒頭に挙げた2つのポジティブ・ニュースフロー、特に中国の利下げというニュースは、1日2日で市場に織り込まれ切ってしまうような規模のものではないでしょう。また、クリスマス商戦好調や雇用回復など米国景気に対する懸念の後退も、まだ織り込まれ切ったという状態ではないように思います。従いまして、前回のレポートでは「最低限の戻りのめどは日経平均8,600円台、そこから徐々に売りあがり」とお伝えしましたが、もう少し上に引っ張れると思います。9,000円を超えるのは難しいだろうとの見方に変更はありませんが、9,000円手前まで行く可能性は高まったように思います。

タイミングのイメージも基本的には変化ありませんが、予想以上に株価の動きが早いため、来週に戻りのピークを付けてもおかしくない、と考えています。

 

買いベットを減らし始めるタイミングとしては8,600円台ではなく、前回「メインシナリオ」としてお伝えした8,700-8,800円、8,900円を超えたら買いベット解消、と微修正いたします。

 

米国クリスマス商戦が好調に始まり、株価がそれを好感して上昇した後、年内いっぱい株価上昇が続いた記憶はほとんどなく、多くの場合、12月半ば頃までに織り込んでその後軟調だったと記憶しています。(月半ばから大幅に下落した記憶もありません。「軟調(だらだらとした下落)」です。)

買いベットを月後半に持ち越すのは避けた方がいいと思います。