2012年 1月 16日 (月) |
ヨーロッパ各国格下げ
皆様ご存じのように、先週末にS&Pがヨーロッパ各国の国債の格付けを格下げしました。これにより市場にどのような影響が出てくるか、考えてみたいと思います。
結論から言うと、短期的に市場に大きな影響はない、と考えています。
S&Pは、昨年12月にすでに今回の格下げの「事前予告」を発表しており、サプライズ感はありません。欧米の株式市場の本日の下落も限定的でしょう。
ただ、為替市場でユーロはこれまで以上に一段と上値が重くなったと思います。ユーロ円は、100円が大きな壁になってしまったように思います。
日経平均とNYダウのギャップは、ついに4,000ポイントとなっています。本日、日経平均は122円の下落となりましたが、ヨーロッパ各国格下げでも欧米株式市場の下落が限定的、ということになれば、日経平均がNYダウに多少のキャッチアップを見せる可能性があるのはないか、と考えています。
ただし、今回のヨーロッパ各国の格下げは、将来たとえば経済指標悪化から米国景気懸念の再燃などで、世界的に株式市場が下落基調になった時には信用収縮などにつながるネガティブ材料として、市場をさらに下落させるような要因となるであろうことは、頭の片隅に置いておく必要があると思います。