さすがに目先はスピード調整か
皆さまご存じのように、先週末に中国で金融緩和の発表があり、それを受けて日本株は日経平均9,500円を上回って寄り付きました。しかし、以下の理由から目先はスピード調整する可能性が高い、と考えています。
まず、本日までの日経平均の動きです。2月14日に200日移動平均線を越えてから、2月16日以外は窓を開けて上昇し、本日で3つ目の窓を形成し、陰線で引けています。これは短期的なピークアウトを示す、典型的なパターンです。
次に相場の中身ですが、本日目につく点が2つあります。ひとつは、外需買い内需売りが極端であることです。日経平均が上昇する中、大きく逆行安している内需銘柄が散見されます。もう一つは外需銘柄の中での1番手銘柄と2番手銘柄の株価の動きに違いが出てきたことです。ここまで2番手銘柄も同じくらい株価は上昇していましたが、明らかに1番手銘柄が相場上昇をリードしてきました。ただし本日は、1番手銘柄の多くが高寄り後陰線になっているのに対して、2番手銘柄は陽線で上昇率も高いものが散見されます。これはしびれを切らして買いに来た中長期投資家の買いの勢いが、一旦ピークアウトしてきていることを示唆するものだと思います。
中長期投資家が資産配分レベルでは株式の配分を増やしに来て外需景気敏感株を中心に日本株を買ってくる動き、およびファンド・マネージャーのポートフォリオの入れ替えは内需売り外需買い、というここまでの流れは大勢4月いっぱいまでは続くと思いますので、外需銘柄は「押し目買い」のスタンスで臨むべきと思うものの、ここ数日間ロング(買い)で大きくリターンが出た銘柄は一旦ポジションを軽くして押し目に備えるタイミングだと思います。
以前もお伝えしたように、このような状況での「押し目」は、せいぜい高値から3-5%程度の値幅になりますので、日経平均の本日の高値9,550円を基準にすると、安値めどは9,070円-9,260円程度ということになります。200日移動平均線が現在9,050円位のところにありますので、言い方を変えると下がっても200日移動平均線は割らない、ということになります。
もしバタバタ動くのがあまりお好きではない方で、「そもそもあるかないかもわからず、あったとしてもその程度の押し目なのであれば、下がったら買い下がる」というスタンスであったら、それはそれで構わないと思います。