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2012年2月6日のマーケット・コメント

目先は一服か

 

皆様ご存じのように、先週金曜日に米国で予想以上に強い雇用統計が発表され、米国株は昨年の高値水準まで続伸しました。これで米国株は12月20日以降1ヶ月半の間ほぼ一貫しての上昇となりました。日本では各社の業績発表が続いていますが、発表内容は予想以上に悪いものが散見されるにもかかわらず、米国株の強さを背景に日本株も堅調な展開を続けています。

 

米国株は先週の雇用統計を受けての上昇で、目先一服する可能性が高く、そうなれば日本株も調整するだろうと考えています。昨年の高値というわかりやすい水準まで上昇したこと、および雇用統計という最重要経済指標による上昇であることが、当面の上昇の達成感につながりやすいと考えるからです。いわゆる「好材料出尽くし」の状態ではないか、ということです。

 

ただし、以前にもお伝えしたように、調整したとしても深押しはない、と思います。昨年12月からの株式市場の上昇に乗れている中長期投資家は少なく、多くが「押し目では買いたい」と思っていると思われるからです。日経平均で言うと、下値リスクは高値から5%下落の8,500円程度までだと思います。調整の際に売られやすい銘柄は、業績発表の内容が予想よりも悪かったにもかかわらず株価が下げておらず、かつカラ売りのたまっていない銘柄だと思います。電機、機械、化学などにそのような銘柄が散見されます。

 

軽い調整が終わり相場が反転してきた際には、多くの中長期投資家が資産配分での株式の配分を増やしに来ると思われ、株価上昇の値幅は予想以上なものになる可能性が高いと考えています。戻りの高値を付けるのはゴールデンウィーク前後、日経平均の高値は最低でも9,700-9,800円、最大限10,500円だと考えています。上昇の際に買われやすい銘柄は、以前もお伝えしたように、2012年度大幅増益予想の大型景気敏感株だと思います。