日銀金融政策決定会合終了
本日、昼過ぎに、日銀金融政策決定会合の内容が発表されました。予想通り、内容は事前に言われていた範囲に留まるものでした。日本株、為替ともに、発表に向けて円安株高となりましたが、発表を受けて出尽くしの動きとなり、急速に値を戻しました。これで金融政策に対する過度な期待はしばらく沈静化し、来週から始まる10-12月期の業績発表に市場の注目は移っていくと思われます。
11月半ば以降、ここまで景気敏感各社がけん引して、株式市場は上昇してきましたが、10-12月期の業績は「思っていたとおり悪い」か「思っていた以上に悪い」となるものが多くなると思われます。もちろん円安効果はこれから出てくるものであり、2013年度の大幅業績回復をいずれ市場は織り込んでくるでしょう。しかし、ここまでの株価上昇と来週以降発表される10-12月期業績を見比べると、「来期は業績大幅回復するのであろうが、足元の業績と株価のバリュエーションを見ると、とても割安とはいえないどころか、かなり割高だ。一旦売って、様子を見よう。」という動きが広がる可能性は高いと思います。この動きが、最長で業績発表が終了する2月半ば頃まで続くことになるでしょう。
もちろん、11月半ば以降の今回の上昇相場に乗れていない「押し目待ち」の投資家は少なくないでしょう。しかし、そういう投資家も業績発表が目前に迫っているため、業績を見てからでも買いを入れるのは、今となっては遅くないと思っているのではないでしょうか。特に、本日を始めここ最近の先物主導の荒っぽい値動きを見て、なおさらその意を強くしているようにも思います。
一方、米国の「財政の崖」問題ですが、債務上限引き上げ問題は、結論を出す期限が5月19日に先送りされる方向です。しかし、歳出削減問題の期限は依然2月末であるため、2月いっぱいは米国株に波乱が起きる可能性があります。そうなると、2月いっぱいは日本株も上昇しにくいということになります。
日経平均とドル円の調整水準のイメージは、基本的には以前と変わっていません。すなわち、「日経平均は、少なくとも10,200-10,300円、メインシナリオでは10,000円」です。ドル円については「85円割れをメインシナリオ、最大で82円割れ」としていましたが、85円を割ることはなく、せいぜい85円台(86円割れ)くらいにとどまるのではないか、と思ってきました。
3月以降は、2013年度の業績大幅回復、新日銀総裁の積極金融緩和実行等を織り込む形で、上昇相場第2ラウンドが始まると思われます。したがって、業績発表が終わる2月後半か、遅くとも米国の歳出削減問題にかたがつく3月前半には、買いポジションを仕込んでおきたいところです。