ミョウジョウ・アセット・マネジメント株式会社の運営する会員制金融情報サイトです。

2013年1月25日のマーケット・コメント

為替、日本株、そして企業業績

 

一昨日の安川電機(6506)、昨日の日本電産(6594)と、10-12月期業績発表が始まりました。とりあえずのところ、1月22日のコメント通り、「思っていた以上に悪い」内容となっています。それに対して、株価の反応は限定的な下落に留まっています。予想以上に悪い決算が出てきても、多くのアナリストが「来期業績はV字回復」とコメントしていることが背景にあります。アップルは思っていたより悪い業績で急落しましたが、今後も日本の景気敏感銘柄の多くは、来期業績はV字回復と言われ続け、株価はしばらく上がらないにしても大きく下げることはなさそうです。

 

一方、為替は、昨日西村内閣府副大臣が「100円まで円安が進んでも問題はない」と発言したことを受け、円安が進み、それを受けて日経平均は急反発しました。今後も、日本株の先物のプレーヤーは、ドル円レートの動きを見て「機械的に」売り買いし続けていくでしょう。日経平均は、業績悪化で目先株価が上昇しにくい銘柄が増える分、徐々に円安進行ほどは上昇しなくなるでしょう。しかし、為替が目先大きく円高に振れることはないように思えてきました。85円どころか、87円割れもあるのか疑問に思えてきました。

 

これまでは業績発表と、それに続く米国の歳出削減問題の期限である2月いっぱいは調整局面で、日経平均は10,000円トライまでの値幅調整がある、と考えてきました。しかし以上を合わせて考えると、値幅の調整はそこまで深くはならず、せいぜい1月に3回付けている10,400円トライくらいまでに留まる、と見方を変更します。2月いっぱいは日柄調整が続き、11,000円を超えて上昇していくイメージは依然として持てませんので、焦ることはないと思いますが、値幅での大きな調整を期待するのは、3月以降の上昇相場第2ラウンドに乗りそこなうリスクがある、ということだと思います。