ドル円は絶好の買い場
昨日NY時間始めに、ドル円は116.80円から一気に116.07円の安値を付け、そこからV字回復しました。この動きは、115.56円の安値を付けた2014年12月17日や、105.19円の安値を付けた2014年10月16日に見られた動きと全く同じです。ドル円は、よほどのこと(株の大暴落など)が無い限りもはや下回ることのない安値を付けた、と言っていいでしょう。ドル円は絶好の買い場だと思います。
そもそもファンダメンタルからは、何一つ円高ドル安になる要因はありません。今回のドル円の調整は、「先週末の米国雇用統計で、雇用者数や失業率は予想をやや上回る強さだったにもかかわらず、賃金が減少していたことで、インフレ懸念後退から利上げ時期の遅れという連想になり、短期資金が円買いドル売りに動いた。さらに米国株が乱高下しながら下落したことで、リスクオフの円買いドル売りという条件反射での動きが、調整を加速させた。」ということが背景です。しかし常識的に考えて、雇用者数や失業率が継続的に改善する中、賃金が減少するということは考えにくく、何らかの特殊事情によるものか、あるいは単なる集計ミスか(後になって数値改定されることは珍しくありません)、いずれにせよ継続的な現象とは思えず、次回の雇用統計発表でその点はクリアになるでしょう。
目先のドル円の上値ですが、少なくとも25日移動平均線(現在119.18円)、おそらく120円近辺までの戻りの値動きは軽いと思います。ただ、120円を明確に上回り、高値(121.85円)更新して125円を目指すには、何らかの大きなきっかけが必要だと思います。目先の候補として、1月22日のECB会合、1月25日のギリシャ選挙、2月6日の米国雇用統計が挙げられます。いずれにせよ、当面日銀の追加緩和的な動きは想定できず、円安主導での円安ドル高は想定できない以上、ユーロ安を受けて、もしくは米国独自の事情でのドルの独歩高の中での円安ドル高進行ということです。
資源価格の下落が見えない限り、株はまだまだ世界的に不安定な状況が続きそうです。その意味では本日の日本株の強さには違和感があります。GPIFが買い増しているのかもしれません。そう言われれば納得できます。