日銀決定会合&当面の株、為替の見通し
本日正午過ぎに、日銀決定会合で政策変更なし、との発表がありました。本日の再追加緩和を予想していたのは少数だと思いますが、発表を受けて円高株安の反応でしたので、市場には少し期待感が織り込まれていたと言えるでしょう。以前からご説明している通り、私は展望レポート発表となる次回10月30日の決定会合での、再追加緩和決定を予想します。ただしそれには2つの前提があります。それは「10月28日のFOMCで利上げが見送られること」と「時間決定会合時点で日本株が相当程度下落していること(少なくとも日経平均17,000円割れ)」です。そのうちのどちらか一つでも当てはまらないと、10月30日の再追加の可能性は大幅に低下すると考えます。
ドル円は、予想通り120円を中心に119-121円の狭いボックス圏での推移が続いています。日銀の再追加緩和かFRBの利上げがあるまでは、この動きが継続すると予想します。
日本株は、レンジの上限が日経平均18,000円に低下したと思っていましたが、18,000円も25日移動平均線も超え、昨日高値18,373円まで戻りました。しかし「9月17日高値を超えられなかったこと」および「昨日は陰線、本日も陰線で終わりそうなこと」から、戻り高値を形成した可能性が高く、18,000円あるいは25日移動平均線(現在17,984円)を下回れば、下への動きは加速するでしょう。
また、7-9月期業績発表に向けて、アナリストから業績へのネガティブ・コールが出始めました。例えば本日は、みずほ証券のアナリストが、中国市場でのスマホ売り上げピークアウトを理由に、村田製作所(6981)の業績予想を下方修正し、レーティングを「ニュートラル(中立)」から「アンダーパフォーム(売り)」に引き下げました。このようなネガティブ・コールが、今月は日を追うごとに増加していくと思われ、市場の下落圧力となっていくでしょう。