2015年 7月 16日 (木) |
イエレン議長の議会証言-やはり利上げ開始は9月を予想
昨日、米国議会でイエレンFRB議長が証言を行いました。そこでは米国経済に対して楽観的な見通しが示され、あらためて年内に利上げを開始するという見通しが示されました。特に注目すべき発言は「利上げを待ちすぎると初回の利上げペースを速めなくてはならないリスクが生じるが、初回の利上げを早めに行えばその後の利上げペースを緩やかなものに出来る」「初回の利上げの後も利上げペースは緩やかなものになるため、初回の利上げ時期に過度な関心を持つべきではない」というものです。要するに、初回の利上げは早めに行いたい、ということであり、初回の利上げは9月という私の予想に沿った発言です。
一方、昨日に日銀決定会合が行われ、予想通り政策変更はありませんでした。15時30分からの黒田総裁の質疑応答を聞きましたが、新たな示唆は全くありませんでした。ただ、「2016年度中にはインフレ2%程度達成から安定推移」との見通しを繰り返し強調していました。インフレの立ち上がりのためには円安進行が不可欠であり、今年から来年にかけて円安進行が加速しないと目標達成できなくなります。したがって、もし9月17日に米国で利上げが行われ、それを受けてもあまり円安ドル高進行しないようなら、次回の経済展望レポート発表となる10月30日に再追加緩和に踏み切る可能性は高いと思います。年末時点のドル円レートは135円と予想します。