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2015年8月12日のマーケット・コメント

ドル円の見方変更

 

前回のコメントで、

「日本株の指数が下落、それに引っ張られてドル円は円高方向に一旦調整」としました。昨日本日と予想通り、日本株は下落に転じています。しかし、ドル円は株下落に引っ張られて円高方向に調整するどころか、株下落を受けてむしろ円安ドル高進行しています。

 

それは以下のように解釈できます。今回の株下落のきっかけは中国元の対ドルレートの切り下げです。それにより、

1.元も対ドルで切り下げられた(下落した)ことにより、あらためて米国だけは金融引き締め方向、その他の国あるいは地域は金融緩和方向であることが認識され、ドル高進行している。(=円安ドル高)

2.中国にとって自国通貨安(元の切り下げ)は決して歓迎できるものではないにもかかわらず、更なる利下げや景気対策を打ち出すに当たり、元の切り下げをせざるを得なかった。中国経済の実体は、統計で表わされるよりも相当悪い可能性が高い。(=株下落)

 

これまで、「9月17日のFOMCで利上げが決定されるまでは122-125円のボックス」という見方を取ってきましたが、「円安ドル高進行の流れにはついていくしかない」という見方に変更します。とりあえず「大台替わり記念買い」での対応をお勧めします。そして、新たなボックスレンジが定まったら、「ボックス圏での対応」に切り替えです。