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2015年9月15日のマーケット・コメント

日銀決定会合は予想通り変更なし-再追加緩和は10月30日か11月19日を予想

 

今日正午過ぎに、日銀金融政策決定会合の結果が発表されました。予想通り、政策変更は何もなしでした。何らかの政策変更があるという期待から、午前中は日本株上昇、円安ドル高進行となっていましたが、変更なしという発表を受けて「往って来い」の展開となっています。

 

黒田日銀にとって、再追加緩和はまさに「最後の弾」です。黒田日銀総裁は、これまで「必要と思われることはすべてやった」と言い続けています。したがって、「ここでやらなければいつやるんだ」というような明らかな状況変化が起こらなければ、再追加緩和に踏み切るとは思えません。

 

以前からお伝えしているように、私は10月には日本株は再び大幅に下落する、と考えています。その理由は、1.GPIFなどの公的年金の日本株買い増しが終わる、2.四半期が変わることで、多くの中長期投資家が株式への配分比率の引き下げを行ってくる、3.7-9月期企業業績は4-6月期に比べさらに迫力不足になる、という3点です。10月の株の大幅下落を受けて、日銀が再追加緩和に踏み切るのは、メインシナリオでは10月30日、サブシナリオとして、黒田総裁がコンセンサス通りを嫌う場合は11月19日を予想します。

 

目先の予想をもう一度確認します。9月17日のFOMCで初回の利上げが決定される可能性は極めて高いと考えています。利上げがあると株は大幅下落、という予想がほとんどですが、身構えている時に大幅下落は起こりません。私は、利上げを受けて円安ドル高大幅進行、それを受けて日本株も大幅反発する、と考えています。今月中に、ドル円は最低でも125円トライ、125.87円の高値を抜く可能性もかなりある、日経平均は最低でも19,000円近辺、最大で20,000円手前まで伸びる可能性もある、と考えています。

 

10月は日経平均は16,000円近辺までの下落、それに引きずられてドル円も高値から3-5円の円高方向への調整、と考えていますので、9月17日夜までに十分なドル買い、トレーディングでの株買いポジションを作り、9月末には日本株はドテン空売り、ドル円もポジション縮小、という機敏な対応が望ましいと思います。多数の投資家にとってみれば、利上げで株安だと思っていたら大幅上昇でカウンターを食らい、これで株は復活かと思ったらまたカウンターを食らう展開です。我々はうまく往復取りましょう。