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2015年9月16日のマーケット・コメント

今日もGPIFのバリュー株買いが入った模様

 

昨日の米国株上昇を受けて、本日の日本株は伸び悩んだもののプラス圏での推移となりました。しかし銘柄ごとに見ると、明らかな特徴があります。それは大型低PBR銘柄が軒並み3-5%の株価上昇となったことです。売買代金上位から見ると、低PBR銘柄だけではなく一部低PER銘柄も含まれますが、マツダ(7261)+4.0%、富士重工(7270)+3.7%、日立(6501)+3.3%、ブリジストン(5108)+3.8%、ホンダ(7267)+3.5%、日本航空(9201)+4.4%、コマツ(6301)+4.1%、デンソー(6902)+4.3%、パナソニック(6752)+3.4%、となっています。

 

9月8日にもこの現象は起こりましたが(今日はなぜか鉄鋼は買われていませんが)、この背景はGPIF資金をバリュー戦略で運用する会社の全般的な買い増しだと思われます。現状の株価水準では、9月末に向けてGPIFはまだ1.5-2.0兆円の日本株買い余力があると推計され、月末に向けて断続的に買いを入れてくるつもりなのでしょう。「現状の株価水準では」に注意が必要です。もし月末に向けて日本株が反発した場合、時価ベースでの保有額が増加するため買い余力は減少、もしくは消滅してしまうからです。また、過去の売買パターンからも、日経平均19,000円台以上は買わないという対応を取ってきました。

 

昨日のコメントの

「9月17日に利上げがあり、それを受けて今月中に、ドル円は最低でも125円トライ、125.87円の高値を抜く可能性もかなりある、日経平均は最低でも19,000円近辺、最大で20,000円手前まで伸びる可能性もある、と考えています。

10月は日経平均は16,000円近辺までの下落、それに引きずられてドル円も高値から3-5円の円高方向への調整、と考えていますので、9月17日夜までに十分なドル買い、トレーディングでの株買いポジションを作り、9月末には日本株はドテン空売り、ドル円もポジション縮小、という機敏な対応が望ましいと思います。」

を再度強調します。すなわち、19,000円台や200日線(現在19,106円)を回復したからといって、周囲に流されて決して強気になってはいけない、ということです。