当面、株はハイボラ、ドル円はローボラの展開を予想
日本株は相変わらずボラティリティの高い展開が続いています。日経平均先物は昨日の日中(寄り直後)の高値が17,710円、イブニングの安値が17,060円、本日の高値が17,700円(高値引け)という具合です。
これまでもご説明しましたが、日本株市場で一つ確かなことは、今月中はGPIFが買い続け、10月に入ったら(少なくとも一旦)買いは止まる、ということです。GPIFは基本ポートフォリオの変更に伴う資産配分変更作業の佳境に入っており、昨日も本日も日本株に買いを入れており、週明けも月内いっぱい買い続ける可能性が高いです。昨日のように、GPIFの買いインパクトをはるかに上回る売り物が来てしまうと、市場は大幅下落してしまいますので、単純に「GPIFが買っているから日本株は上昇だ」とは言い切れませんが、月内は一定の上昇圧力を市場に与えていくことは間違いなく、売り物が途切れた日に大幅上昇しても全く不思議はありません。
しかし、10月になるとGPIFの買いが無くなります。株価が相当下落すれば、時価ベースでの日本株の配分比率が低下し、新たな買い余力が生まれますが、あくまでも株価下落が先です。また、四半期が変わることで、株式の配分比率の削減を始める中長期外人投資家も少なくないでしょう。加えて、昨日のキャタピラーに見られるように、10月は時を追うごとに業績懸念が顕在化していきます。9月中は意外高、10月は急落にそれぞれ備え、ハイボラな市場に付き合うしかないでしょう。
一方、ドル円は先週のFOMC後、完全に株とは違う動きをしています。株安=円高、株高=円安、という条件反射はほとんど消え、ドル円は120円を挟んで往ったり来たりの小動きです。投機ポジションはほぼすべて整理され、上にも下にも抜ける材料に乏しいということの表れでしょう。このローボラな展開が、日銀もしくはFRBが次のアクションを取るまで続く、と思っておいた方がよさそうです。しばらくは狭いレンジでのトレーディングを楽しむしかない、ということです。私が予想する次のアクションは10月30日の日銀の再追加緩和決定です。