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2015年9月4日のマーケット・コメント

9月17日に向けてのドル円対応

 

目先最大の注目は9月17日のFOMCで初回の利上げが決定されるかどうかです。メイン・シナリオは「利上げ決定がある」ということですが、「利上げ決定がない」という可能性も全く無いわけではないので、9月17日に向けての取るべきドル円の対応をお伝えします。

 

様々な報道で伝えられているように、現時点で確実なことは、8月24日のNY時間でドル円が一気に6円近く動いた際に、短期筋ポジションは一掃され、短期筋ポジションは両サイドとも極めて少ない状態だということです。つまり、円高円安どちらの方向にも急激に動くエネルギーがたまっていないため、急激に動く状況ではないということです。

 

メイン・シナリオは、ここから9月17日に向けて、株は世界的にボックス圏の動き、ドル円も方向感のないボックス圏の動きが続く、ということで、その場合、利上げが決定されれば、当然大きく円安ドル高進行するでしょう。しかし、もし利上げが見送られても、利上げを織り込んだ短期ポジションがたまらない以上、急激に円高ドル安進行することは無く、いわゆるスルーの動きになるでしょう。

 

もし本日の雇用統計が強いなどの理由で、9月17日に向けて市場が利上げを織り込んでいった場合、ドル円は125円に接近する動きになるでしょう。その場合は、短期筋のポジションがドルロング/円ショートに傾くということになりますので、利上げが決定されても大幅ではなく小幅な円安ドル高進行にとどまるでしょう。もし利上げが見送られれば、短期筋のポジションの投げが入り、急激な円高ドル安進行となります。

 

以上をまとめると、重要なのは9月17日に向けて、ドル円がどのような値動きをするのかによって、9月17日の利上げ決定にベットするポジション量を調整するべきだ、ということです。現状のもみ合いのまま9月17日を迎えるのであれば、ドルロングはフルポジションで問題ないと思いますが、もし利上げの織り込みが進み、125円に迫るような動きになった場合はポジション量はある程度減らして9月17日を迎えるべき、ということです。今はどちらになるかは分からず、向こう2週間の値動き次第です。