本日の下落で日本株のチャートは下落トレンド形完成
1月4日付のコメントで以下のようにご説明しました。
「株式市場は世界的に新たな下落波動が始まったと見ていいでしょう。下落波動の大きさが15%下落、日経平均の下げ始めを年末終値の約19,000円だとすると、下値めどは16,150円ということになり、9月の安値16,901円を更新することになりそうです。」
今日の下落で9月の安値を明確に下回り、安値を切り下げるという下落トレンドの証明のために必要なチャート要件を満たしました。上記では下値めどを、下げ始めから15%下落の16,150円としましたが、今回は2008年1月の下落推移を振り返って、今月も同様になるとすればどうなるか、という観点でご説明します。
2007年末の日経平均は15,308円で、2008年大発会の617円安(4.0%下落)から始まり、1月22日の安値12,573円(この日は安値引け)までほぼ一貫して下落しました。下げ始めから17.9%の下落です。ちなみに1月4日から1月22日まで12営業日あったうち、上昇したのはわずか4営業日でした。今年は今日下落で終わると、10営業日のうち上昇はたったの1営業日ですから、サイコロ的(過去10営業日で何勝何敗だったか)には、今年のほうがより悪いということですが。2015年末は19,034円だったので、17.9%下落は15,627円となります。
以上は2008年1月と2016年1月というように、同じ月での比較ですが、実はテクニカル分析上はそれよりも参考にすべき切り口があります。2007年は8月の下落第1波動の後の10月の戻り高値形成の後、11月初めから下落第2波動(前回安値を下回るまでの継続的な下落)が始まりました。今回でいうと、8月9月の下落第1波動の後、12月1日の戻り高値形成、そして現在の下落が下落第2波動です。2007年の下落第2波動は11月1日の16,870円から11月22日安値14,670円への13.0%下落でしたので、これを今回に当てはめると16,560円となります。
16,560円は金曜日イブニングでの先物の安値16,570円と符合します。まだ16,000円台前半までの下落の可能性は否定できないものの、そろそろ安値から1,000円程度の自立反発に警戒するべき状況に来たことを念頭に置いてください。利益が乗っている売りポジションは一旦利益確定を考えても良いかもしれません。ただし、下落トレンド入りは確定なので、1.必ず売りから入る(時間が味方してくれるから)、2.押し目は買いではなく、戻りは売り、という強い意識、が重要なことは確実ですが。