9月の中国対外貿易統計&9月FOMC議事録
日本時間の本日午前11時に発表された9月の中国対外貿易統計ですが、輸入は事前予想の5.5%増に対して2.2%増、輸出は事前予想の2.5%増に対して5.6%減と、輸入輸出とも予想に対して弱い数字でした。特に輸出は7ヶ月ぶりの減少に転じ、中国経済の成長減速がまだ続いていることを示しました。とかく中国は経済統計を都合がいいように操作しているといわれますが、対外貿易統計は相手方も数字を把握できることから、これだけはまず間違いなく操作していない統計といわれており、信頼性は高いデータです。
この発表を受けて、日本株、ドル円ともに急落しましたが、個別銘柄の動きを見ると必ずしも中国関連が下落の主体とはなっておらず、個別銘柄ベースでの織り込みはこれから、という状況です。10月20日の安川電機(6505)を皮切りに始まる業績発表を見れば、否が応でも中国経済減速からの今後の悪影響を織り込まざるを得なくなると思われます。過去3ヶ月間で、中国関連銘柄の多くの株価が相当戻っていることもあり、業績発表を受けて株価大幅下落、という銘柄が多数出ることが想定されます。
ところで、昨日米国で発表された9月FOMC議事録の内容ですが、完全に私の想定どおりでした。すなわち、利上げはイエレン議長の意向次第という勢力図であり、利上げ時期に関しては12月を市場に織り込ませようとしている、ということです。今年1月2月のように世界的に株価が大幅下落しない限り、市場は12月利上げという織り込みを変えないでしょう。したがって、もし業績懸念で日本株が下落したとしても、円高進行は限定的だと思います。