2016年 11月 15日 (火) |
トランプ政権誕生で-市場影響を論理的に予想
日本時間先週水曜日の大統領選挙開票から、株、為替、債券ともに非常に荒っぽい値動きが続いています。ここまでは、様々な思惑に基づきポジションを取っていた短期投資家のポジション整理が、市場変動要因の中心だったと思われますが、そろそろ中長期投資家が今後の状況を論理的に予想して行動を取ってくる時期だと考えられます。
トランプ氏が打ち出している政策は、主に次の3点です。「インフラ整備などの積極的財政出動」「レパトリ(米国外に滞留している企業利益を米国内に還流させる)税制導入」「保護主義的貿易政策導入」。これらの政策がどこにどのような影響を及ぼすと予想されるかをまとめてみましたので、添付ファイルをご覧ください。パワーポイントが見られない場合、ワードファイルをご覧ください。
トランプ政権誕生で (パワーポイントファイル)
トランプ政権誕生で (ワードファイル)
結論としては、
1.新興国通貨、新興国資産(株や不動産)が下落し、新興国経済は悪循環に陥る。
2.商品価格は下落する。
3.米国長期金利はある程度上昇するが、過度な上昇はしない。
4.米ドルはある程度上昇するが、過度な上昇はしない。
5.米国株はある程度下落する。しかし、日本株のように景気敏感業種比率の高い市場の下落率よりはマイルドな下落に留まる。(言い換えれば、日本株は大幅下落となる。)
このままの市場環境が続けば、ほぼ間違いなく12月14日FOMCで利上げ決定となり、それは上記予想実現の後押しとなるでしょう。