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2016年3月10日のマーケット・コメント

いよいよ今日はECB会合

 

日本時間の本日21時45分に追加緩和の内容が発表され、22時30分からドラギ総裁の記者会見があります。市場の予想(=期待)の中心線は、1.マイナス金利の幅を0.3%から0.4-0.5%に拡大、2.国債買い入れ額をこれまでの毎月600億ユーロから100-200億ユーロ増額、3.買い入れ終了期限の延長、だと思われます。

 

まず、1.は実行されるでしょう。3.はどちらでも市場インパクトを与えないでしょう。問題は2.です。増額がなければネガティブ・サプライズ、100億ユーロの増額だったらスルー、200億ユーロ以上だったらポジティブ、という市場反応になると思います。以前、追加措置を示唆した後、何もやらなかった、ということがありましたが、今回はさすがに「何もなし」はないでしょう。もしそうだったら、スーパー・ネガティブ・サプライズです。

 

私の予想は、1.(ともしかしたら3.)は行なわれるが、2.の増額はない、です。したがって今日の欧米市場ではネガティブな反応になる、と思っています。ただし、もし今日のECB会合の結果で市場がネガティブな反応となるなら、3月15日に日銀が動く期待が高まります。したがって、下げたところはトレーディング買い(あるいは買戻し)だと思います。現在、日本株もドル円も強い値動きですが、トレーディングとしては、ここは一旦売って(あるいはカラ売りして)明日以降に買いなおし(あるいは買戻し)、だと思います。その後は、日銀が動いたら上げ止まるまでポジションを引っ張り(あるいは何もせず)、日銀が動かなかったらすぐ投げる(あるいはカラ売りする)、という対応です。

 

逆に、もしECB会合を受けて、市場がスルーないしはポジティブな反応をするようであれば、15日に日銀が動く可能性は一気に低下しますので、その場合はトレーディング売り(あるいは売り増し)、です。