2016年 4月 13日 (水) |
買い戻し相場は短命
昨日に続き、本日も日本株は上昇しています。個別銘柄の株価動向を見ると、強烈なリターン・リバーサルの動きです。すなわち、業績懸念などから株価が大きく下落したものほど、株価が大きく上昇しています。以前もご説明しましたが、この動きの背景は「カラ売りの買い戻し」です。売買代金が少ない状態での上昇、ということもその証拠です。カラ売りの買い戻しは、上昇の値幅は出るが短期間のうちに終わる、という性質がありますので、今日がピークでもおかしくありません。今日ではないにしても明日、という時間感覚です。
直近に株価が大きく売られた銘柄がすべて買われているわけではない、という点にも注目です。例えば、先日今期見通しの業績下方修正を発表し、株価が大きく売られたファスト・リテイリング(9983)は、株価の戻りは鈍かったですし、一昨日の引け後に2015年度実績の業績下方修正を発表したJSR(4185)は、昨日大幅下落しています。すなわち、個別業績の下方修正があった銘柄は、買い戻し以上に売りが来て株価は下落する、ということであり、昨日今日買い戻しで買われている銘柄の多くは、来週半ばから始まる業績発表の際に、業績懸念から株価が大幅下落となるでしょう。
日経平均も想定しているボックスの上限近くに来ており、指数(先物や指数連動ETF)でも、昨日今日買われている、もともと業績懸念から株価が大きく下落していた銘柄も、カラ売りを始めていいと思います。