マザーズ市場からは撤退が賢明
本日行なった、5月13日時点の信用合計ネット買い残データ分析で、小型成長株で数多くの「売りサイン」銘柄が出てきました。「売りサイン」銘柄とは、「もともとネット買い残が高水準」で、「株価が上昇」する中で、「ネット買い残が更に増加」した銘柄ということであり、つまり信用取引により株価が買い上げられた銘柄、ということです。過去を振り返ると、この現象は小型成長株が大幅調整する前兆でした。
今週のマザーズ指数の動きを見ると、月曜日に6.8%下落、昨日は1.3%上昇、そして今日14時20分現在で7.6%の下落となっています。チャートを見ると、完全にダブルトップから大陰線が2本立ち、大幅調整の始まり、という形になりました。言うまでもないことですが、マザーズ市場の小型成長株は、バリュエーションは超割高ながらも、業績の変化率やテーマ性などに注目して売買されており、ひとたび上に値動きが出ると、それをとことん上値追いし、ピークアウトした後は買い手が一気にいなくなり、まったくの逆回転、というパターンです。カラ売りできない銘柄が多く、カラ売りの買戻しという買い需要もありません。
ここから多少切り返す動きが挟まるかもしれませんが、もはや高値更新は望めない状況であり、もしマザーズ銘柄をお持ちであれば、今のうちに売却されることをお勧めします。
大型株市場は、中長期投資家の動きが見られず、毎日薄商いの中を先物主導で一定の幅を乱高下する展開が続いています。中長期外人投資家の日本株削減はまだ終わったわけではなく道半ばであり、先週以降は様子見しているようですが、何らかのきっかけで再び削減を始める日は近いでしょう。米国株の動きがそれを示唆しているように思います。