日本株と最も相関が高いのは米国株でもドル円でもなく原油価格?
本日の日本株は、NY市場で米国株下落、ドル円は若干の円高ドル安、だったにもかかわらず上昇しています。先週からの動きを表にしました。NYダウと原油(WTI)はNY市場の引け、ドル円は日経平均の引けと同じ15時時点を使用しています。
日経平均 | 変化率 | NYダウ | 変化率 | ドル円 | 変化率 | 原油(WTI) | 変化率 | |
2016/5/9 | 16,216 | 17,706 | -0.2% | 107.58 | 43.44 | -2.7% | ||
2016/5/10 | 16,565 | 2.2% | 17,928 | 1.3% | 108.77 | 1.1% | 44.66 | 2.8% |
2016/5/11 | 16,579 | 0.1% | 17,711 | -1.2% | 108.69 | -0.1% | 46.23 | 3.5% |
2016/5/12 | 16,646 | 0.4% | 17,721 | 0.1% | 108.91 | 0.2% | 46.7 | 1.0% |
2016/5/13 | 16,412 | -1.4% | 17,535 | -1.0% | 108.75 | -0.1% | 46.21 | -1.0% |
2016/5/16 | 16,466 | 0.3% | 17,711 | 1.0% | 108.77 | 0.0% | 47.72 | 3.3% |
2016/5/17 | 16,653 | 1.1% | 17,530 | -1.0% | 109.16 | 0.4% | 48.31 | 1.2% |
2016/5/18 | 16,645 | 0.0% | 17,527 | 0.0% | 109.26 | 0.1% | 48.19 | -0.2% |
2016/5/19 | 16,647 | 0.0% | 17,435 | -0.5% | 110.32 | 1.0% | 48.16 | -0.1% |
まず、日経平均はNYダウとはまったく相関していないことがわかります。例えば5月10日はNYダウ-0.2%を受けても+2.2%、翌日はNYダウ+1.3%を受けても+0.1%、更に5月12日はNYダウ-1.2%を受けても+0.4%、5月13日は日本ではミニSQという特殊事情があったにせよ、その後も5月16日はNYダウ-1.0%を受けても+0.3%、5月18日はNYダウ-1.0%を受けても0.0%という具合です。
日経平均はドル円とは弱い相関が見られます。ただし、プラスとマイナスの符号が一致するという程度で、5月19日のようにまったく相関が見られない日もあります。
興味深いのが、日経平均と原油価格の相関です。5月12日はNYダウ-1.2%を受けても、日経平均は+0.4%でした。そこで原油を見ると+3.5%でした。5月18日はNYダウ-1.0%を受けても、原油が+1.2%だったことを受けて、日経平均は+0.0%でした。本日もNYダウ-0.5%でも、原油がNY市場で戻り東京市場でも続伸したことで、日経平均は上昇で終わっています。
先週以降、中長期外人投資家は動いていないことが明らかです。連日の薄商い、一定のレンジ内での日中の乱高下などがそれを表しています。つまり、中長期外人投資家が再び売り始めるのは、原油価格が明確にピークアウトしたとき、だと考えられます。それまでは、超短期投資家しか動いていない、一定のレンジ内での動きが続くのでしょう。