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2016年5月20日のマーケット・コメント

日本株と最も相関が高いのは米国株でもドル円でもなく原油価格?

 

本日の日本株は、NY市場で米国株下落、ドル円は若干の円高ドル安、だったにもかかわらず上昇しています。先週からの動きを表にしました。NYダウと原油(WTI)はNY市場の引け、ドル円は日経平均の引けと同じ15時時点を使用しています。

 

日経平均 変化率 NYダウ 変化率 ドル円 変化率 原油(WTI) 変化率
2016/5/9 16,216 17,706 -0.2% 107.58 43.44 -2.7%
2016/5/10 16,565 2.2% 17,928 1.3% 108.77 1.1% 44.66 2.8%
2016/5/11 16,579 0.1% 17,711 -1.2% 108.69 -0.1% 46.23 3.5%
2016/5/12 16,646 0.4% 17,721 0.1% 108.91 0.2% 46.7 1.0%
2016/5/13 16,412 -1.4% 17,535 -1.0% 108.75 -0.1% 46.21 -1.0%
2016/5/16 16,466 0.3% 17,711 1.0% 108.77 0.0% 47.72 3.3%
2016/5/17 16,653 1.1% 17,530 -1.0% 109.16 0.4% 48.31 1.2%
2016/5/18 16,645 0.0% 17,527 0.0% 109.26 0.1% 48.19 -0.2%
2016/5/19 16,647 0.0% 17,435 -0.5% 110.32 1.0% 48.16 -0.1%

 

まず、日経平均はNYダウとはまったく相関していないことがわかります。例えば5月10日はNYダウ-0.2%を受けても+2.2%、翌日はNYダウ+1.3%を受けても+0.1%、更に5月12日はNYダウ-1.2%を受けても+0.4%、5月13日は日本ではミニSQという特殊事情があったにせよ、その後も5月16日はNYダウ-1.0%を受けても+0.3%、5月18日はNYダウ-1.0%を受けても0.0%という具合です。

 

日経平均はドル円とは弱い相関が見られます。ただし、プラスとマイナスの符号が一致するという程度で、5月19日のようにまったく相関が見られない日もあります。

 

興味深いのが、日経平均と原油価格の相関です。5月12日はNYダウ-1.2%を受けても、日経平均は+0.4%でした。そこで原油を見ると+3.5%でした。5月18日はNYダウ-1.0%を受けても、原油が+1.2%だったことを受けて、日経平均は+0.0%でした。本日もNYダウ-0.5%でも、原油がNY市場で戻り東京市場でも続伸したことで、日経平均は上昇で終わっています。

 

先週以降、中長期外人投資家は動いていないことが明らかです。連日の薄商い、一定のレンジ内での日中の乱高下などがそれを表しています。つまり、中長期外人投資家が再び売り始めるのは、原油価格が明確にピークアウトしたとき、だと考えられます。それまでは、超短期投資家しか動いていない、一定のレンジ内での動きが続くのでしょう。