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2016年6月10日のマーケット・コメント

5月の幻のSQ値に続き6月も「ほぼ」幻のSQ値に

 

本日は6月限りの先物、オプションの清算値決定日、いわゆるメジャーSQでした。SQ値は16,639円となりました。日経平均は寄り直後の高値として16,643円を付けましたので、「完全な」幻のSQ値とはなりませんでしたが、SQ値を上回っていたのはほんの一瞬だったことから、「ほぼ」幻のSQ値といえるでしょう。5月のSQのときにもご説明しましたが、幻のSQ値はその後の上値抵抗線になる、という経験則があります。

 

5月13日のSQ値は16,845円でした。その後今日に至るまで、5月末に財政出動期待で一時的に上回ったことを除くと、ほぼSQ値が上値抵抗線として機能してきました。その結果、16,500円割れ-16,800円越えのレンジでの漂い相場が続く、という展開になりました。現在、日経平均は16,500円割れ寸前ですので、レンジが変わらないとすれば、トレーディング・バイなのですが、レンジが変わる可能性も感じられるため、それを見極めてから、トレーディング開始がいいでしょう。

 

移動平均線を見ても、25日線が現在16,674円、75日線が16,642円と、今日のSQ値16,639円とほぼ同水準に並んでいます。16,600円台が上値抵抗線になる可能性があり、そうなるといくら漂い相場が続くとしても、下値が16,500円割れだとレンジが狭くなりすぎるのです。

 

漂い相場が続くという前提で、可能性は二つあります。1.16,600円台が上値抵抗線にならずに、これまでの16,500円割れ-16,800円越えというレンジは変わらない。2.16,600円台が新たな上値抵抗線になり、下値は200円程度切り下がり、16,300円割れ-16,600円越えというレンジに変化する。

 

何度もくどいかもしれませんが、漂い相場が終わるときは、上抜けではなく下抜けだ、ということは忘れてはいけません。