2016年 8月 19日 (金) |
日銀ETF買い入れ出動基準を探る(2)-ほぼ見えた
昨日は、前場寄りは日経平均、TOPIXともに前日比1%を超える下落となった後、後場の日銀ETF買い入れ期待から値を戻し、前場引けでは日経平均は0.19%、TOPIXは0.39%の下落となりました。後場寄り直後に急落し、再び1%を超える下落となり、引けにかけて更に下落して結局日経平均、TOPIXともに1.5%程度の下落で引けました。その後の発表から、昨日も日銀のETF買い入れは行われなかったことが判明しました。
このことから「前場引け時点で、後場買い入れ出動するかどうかを決めている」ということは確定です。また前回のコメントで、
「以下の2つの可能性があります。
1.日経平均とTOPIXが両方とも前場引け時点で-0.2%を上回って下落だったら買い出動。
2.基準は日経平均ではなく市場を幅広くカバーするTOPIXで、TOPIXが前場引け時点で前日比-0.2%を上回って下落だったら買い出動。」
としましたが、昨日の動向から2.の可能性はなくなり、どうやら1.が正解のようです。
昨日は、日経平均の下落率が0.2%より小さかったのは、前場引けの瞬間だけでした。日銀の出動基準は「前場引け0.2%以上下落」に杓子定規にこだわっていることが伺えます。本日の前場引けは、日経平均が0.07%の下落、TOPIXが0.1%の下落に留まっていますから、今日も日銀のETF買い入れは見送られるでしょう。