日本株、本日の2つの注目点
本日、米国株の軟調推移や円高進行を受けて、小幅下落で始まりました。本日後場に以下の2点に注目です。
1.日銀ETF買い入れの市場インパクト
現在、日経平均、TOPIXともに0.2%を超える下落となっており、このままの状態で前場引ければ、後場に日銀がETF買い入れを行います。後場にどれくらいの市場押し上げ効果が出るのか、注目です。
2.リバーサル相場の逆回転
7月11日以降、強烈なリバーサル相場(業績と関係なく、年初来で株価が大きく下落していた銘柄が問答無用で買われ、株価が高止まりしていた銘柄が問答無用で売られる相場)が続いていましたが、今日現在のところでは、明らかに逆回転が始まっています。後場に、この逆回転が加速するのかどうか、注目です。もし加速するようであれば、市場は再び世界景気減速からの業績懸念にフォーカスし始めた、ということであり、いずれ市場全体の大幅下落に繋がる動きと判断されます。
(以上、午前9時30分記)
前場引けは、日経平均が0.22%の下落、TOPIXが0.27%の下落となりました。前回ご説明した出動基準で正しいならば、出動基準は満たしており、後場に日銀のETF買い入れが行われるはずです。今月の後場寄りの動きを見る限り、後場寄り後にどこからか日銀が「入った」「入ってない」と漏れているようなので、後場寄り後の動きに注目です。
(以上、午後0時5分記)
やはり日銀が入ったとのうわさが流れたようで、後場始まってから日経平均は100円以上上昇し、一時前日比プラス転換しましたが、13時過ぎに高値をつけた後、ずるずると下落し、前場の安値も更新するにいたりました。引けにかけての戻りも鈍く、日経平均は0.61%の下落、TOPIXは0.47%の下落と、前引け水準を回復できずに終わりました。
このことから言える事は、「もし予想通り日銀のETF買い入れが入っていたならば、有意な市場押し上げ効果は無かった」もしくは「もし予想に反して日銀のETF買い入れが入っていなかったならば、出動基準を新たに探る必要が出てくる」ということです。
もうひとつの注目点である、リバーサル逆回転の度合いですが、後場に市場が下落に転換した際にわずかに加速したものの、大幅に加速したわけではありませんでした。しかしこれまでの流れが変わったことは確かで、大幅減益予想にもかかわらず、4-6月期実績がわずかに市場予想を上回ったと言うだけで、株価が大幅上昇した景気敏感銘柄を売る動きが始まったことは確かでしょう。
昨日の米国株市場でも、これまで市場を牽引して上昇してきていたテクノロジー株が下落を主導し始めました。また、昨日の日中足は記憶に無い奇妙な動きでした。NYダウで言うと、50ドル以上の値幅の急騰急落が繰り返されました。大きく下落する前の高値圏での波乱の動きに感じます。世界的な、景気敏感株主導の株価大幅下落に備え始めるべき時が来た、と感じます。
(以上、午後3時10分記)