日銀ETF買い入れ出動基準-基準は週ごとに微修正されている模様
9月14日付のコメントで、「日銀は出動基準を固定化させているのではなく、微修正している模様」であることをご説明しました。その後の日銀の動きから、「出動の頻度に応じて、日銀は出動基準を週ごとに微修正している」ということがわかりました。
出動基準ぎりぎりに近かった9月の動きは以下の通りです。
9月8日(出動せず):日経平均0.24%、TOPIX 0.23%
9月9日(買い入れ出動):日経平均 0.19%、TOPIX 0.31%
9月13日(買い入れ出動):日経平均 0.02%上昇、TOPIX 0.24%
9月14日(買い入れ出動):日経平均 0.24%、TOPIX 0.28%
9月23日(出動せず):日経平均 0.12%、TOPIX 0.26%
9月13日と9月23日は、まったく整合性が取れないことから、結論として「9月12日の週と9月19日の週では出動基準が違う」と言えます。また決定会合を受けて後場に大幅上昇した21日にも日銀は出動していますから、あらためて「前場引け時点での下落率」を基準にして機械的に(恣意性無しに)判断されていることが確認されました。
以上のことから推察されるのは、
基本の出動基準は、
「1.前場引け時点で」「2.日経平均、TOPIXいずれも」「3.前日比0.25%以上下落」
だが、買い入れ消化ペースが見通しから大きくずれてしまった際には、上記アンダーラインの部分を週ごとに微修正している、ということです。
9月12日の週は、アンダーペースになったため基準が緩和されましたが、今後オーバーペースになった場合は基準が引き締められることもある、と想定されます。
何度もこの話題を続けましたが、出動基準の運用方法が解明できたため、この話題は今回で終了させていただきます。