2016年 9月 7日 (水) |
「利上げの有る無しは今後の各連銀総裁発言に注目」に変更無し
昨日米国で発表された、8月のISM非製造業景況指数が、予想を大きく下回る弱い数値だったことを受けて、市場では「利上げ確立低下」という反応となり、ドル下落、米国債上昇(金利低下)となりました。米国株は下落後戻し、景気減速懸念を嫌気後に、利上げ確立低下を好感という複雑な反応でした。
イエレンFRB議長は「景況感を短月の経済指標で判断することは無い」とたびたび発言していることから、今回の弱い8月のISM非製造業景況指数だけにより、利上げ確立が低下した、というのは間違いだと思います。
前回のコメントでご説明した、
「『サプライズ嫌い』のイエレン議長は、9月21日に向けて市場の織り込みを形成しようとするはずです。すなわち、8月後半にあったように、各連銀総裁から9月利上げの有る無しを示唆する発言をさせてくると思われます。」
という見方が正しいと考えます。
今後、多くの連銀総裁が発言の機会を得る予定です。それらの発言に注目です。現時点での私のメインシナリオは「9月利上げ決定」で変更ありません。しかし、発言内容が利上げ先送りを示唆するようであれば修正しなければなりません。各連銀総裁の誘導発言の目的が「サプライズ」を避けるためであることを考慮すると、それらには逆らうべきではないと考えるためです。