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2017年10月12日のマーケット・コメント

日本株は高値更新したが・・・

 

昨日、日経平均は20,881.27円で引け、2015年の引け高値20,868.03円を更新し、1996年12月以来の高値を付けました。TOPIXは一昨日1,695.14で引けた段階で、こちらも2015年の引け高値1,691.29を更新していました。2015年の日経平均、TOPIXのざら場高値はそれぞれ20,952.71円、1,702.83で、本日現時点でのざら場高値がそれぞれ20,980.92円、1,703.67ですので、本日ざら場高値も更新したことになります。

 

バブル崩壊後の日経平均、TOPIXの各サイクルの高値を振り返ると、日経平均は22,750.70円(1996年6月)、20,833.21円(2000年4月)、18,300.39円(2007年2月)、TOPIXは1,725.64(1996年6月)、1,757.95(2000年2月)、1,823.89(2007年2月)となっています。1996年はいわゆるニフティ相場(特定の大型優良株が集中物色される相場)で値嵩株が上昇を牽引したこと、2007年は時価総額が大きいメガバンクが上昇を牽引したことという特殊事情を考慮すると、おおむね日経平均で21,000円、TOPIXで1,750が上値の壁となって来たと言えます。

 

では過去20年間上値の壁となってきた水準を、今回は明確に上回って行く理由があるか考えます。米国では過去20年間で株式市場の構成が大きく変化しています。時価総額上位には20年前には存在しなかった銘柄や、20年間で時価総額が何十倍になっている銘柄が散見されます。一方で、日本の場合は過去20年間で大きな構造変化はありません。だとすれば、過去20年間の上値の壁が今回も生きている可能性は高いと言えます。

 

昨日引け値でのTOPIXの今期予想PERは16.24倍です。通常時の日本株の予想PERのレンジは、過去20年で14-16倍でした。このことから16.24倍という水準は、今期の業績予想をフルに織り込み、更に若干の上ぶれをも織り込んでいる水準です。今期予想の大幅上ぶれや来期増益を織り込んでいかない限り、株価水準の一段の上昇は困難だと考えられます。

 

とはいえ、直近の日本株上昇の背景には、米国株の連日の高値更新があることは間違いなく、米国株が調整しない限り日本株の調整も期待できません。米国株に関して、歴史的低水準のボラティリティの中、上昇を続ける状況に警戒感を訴える声が徐々に増えています。先日も、今年ノーベル経済学賞を受賞したセイラー教授が、「わたしには謎だ。世界的に非常に大きな不確実性が存在する局面で信じられないほどボラティリティが低いというのは、不思議なことに思われる。」と述べました。

 

米国株市場の参加者も、警戒の声が多くなってきていることは当然認識しているでしょうが、明確に調整が始まるまでは動くに動けない状況です。それは、現在のゴルディロックス(適温)相場がいつ終わるのかはわかりませんが、明確に終わりを示す値動きになったら、我先に株売却に走ることが想定されるということであり、中途半端な押し目を買う行為が最も危険であることを忘れてはいけません。