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2017年10月19日のマーケット・コメント

日経平均13連騰-過去の記録を振り返る

 

本日も日経平均は続伸しており、13連騰はほぼ確実です。そこで、過去の連騰記録を振り返って見ます。連騰記録の過去最高は14連騰で、1960年12月21日の1,289.96円から1961年1月11日の1,403.06円まで8.8%の上昇、次が13連騰で1988年2月10日の23,771.88円から1988年2月27日の25,284.87円まで6.4%の上昇でした。14連騰と13連騰はそれぞれその1回しかありませんでしたので、今回の13連騰(明日も続伸なら14連騰)はそれらに並び、もし月曜日まで続伸なら15連騰で新記録達成です。

 

12連騰は過去4回ありました。2015年5月15日の19,732.92円から2015年6月1日の20,569.87円まで4.2%の上昇、1986年3月1日の13,727.86円から1986年3月15日の14,664.47円まで6.8%の上昇、1953年1月5日の364.89円から1953年1月19日の424.96円まで16.5%の上昇、1952年6月24日の237.12円から1952年7月7日の259.59円まで9.5%の上昇でした。

 

1960年代以前を除くと、上記の連騰(13連騰1回と12連騰2回)の平均上昇率は5.8%でした。今回の連騰の起点は2017年10月2日の20,400.78円でしたので、本日前引けの21,503.85円は5.4%の上昇ですので、過去の経験則からすれば、連投期間も上昇率も十分な程度を達成した、と言えるでしょう。

 

現在のユーフォリア(陶酔)的な雰囲気も、以前に記録を作った時期と重なります。記憶に新しい2015年5-6月は120円を大きく越えて円安ドル高進行する中、企業業績に死角なし、という雰囲気でしたし、1988年はまさにバブルの真っ只中(当時はバブルという意識はなかったでしょうが)でした。

 

「相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観とともに成熟し、陶酔の中で消えて行く」というテンプルトンの有名な言葉があります。その時期を予想することはできませんが、今回の相場もいずれ陶酔の中に消えて行くのでしょう。また、時期を予想できなくても、明らかに「消えて行く」動きになった場合、陶酔感に引きずられることなく頭を切り替える準備(覚悟)は事前できます。やってはいけないことは「中途半端な下落を押し目だとして買うこと」、最悪なことは「買い下がって逆張りでポジションを増やしていくこと」です。

 

と書いているうちに、日経平均は上げ幅を削ってきました。しかしユーフォリオは日本株市場に限らず、世界的に存在しています。始まりは日本株ではなく、やはりユーフォリアの中心である米国株市場から始まる、と思います。まずはブラックマンデー30周年に当たる本日の米国株動向に注目です。