シカゴ筋ポジション続報&日経平均連騰新記録
先週末に発表された10月17日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートが10月10日時点の153,074枚から156,296枚へ小幅ながら更に増加、円ロングが51,655枚から55,010枚へ小幅ながら増加に転じ、差し引きのネット円ショートは101,419枚から101,286枚とほぼ変わらずでした。10月10から10月17日のドル円推移は、112円台での緩やかな円高ドル安進行でしたので、9月終わりから10月半ばにかけて積み上がった円ショートのポジション整理は、まったく行われなかったということです。
10月18日以降のドル円推移は、米国上院での予算決議可決、更に昨日の衆議院選挙で自民党勝利、希望の党敗北を受けて、10月6日の米国雇用統計発表直後につけた113.44円を上回ってきています。ただ、米国10年国債利回りは現在2.38%(内訳はBEI率1.87%、物価連動債利回り0.51%)と、インフレ期待に変化がない限り上昇余地がほとんどない水準まで上昇しています。米国10年国債利回りが2.4%を明確に上回り、ドル円が114円台半ばを明確に上回るには、来月発表のインフレ指標を待つ必要があり、当面は金利上昇と円安ドル高進行を後押しする材料は出尽くしと考えられます。
シカゴ筋の円ショート・ポジションの平均簿価は112.75円程度と推計されますので、現状では含み益の状態です。ポジションをクローズする時、あわてて行動するのは利食いではなく損切りであることを考えると、112.75円程度までは下げは緩やかで、112円台半ばを下回れば下落が加速する、という展開が想定されます。
日経平均は本日で15連騰となり、連騰新記録達成です。ただ現状は、北朝鮮リスク沈静化、好業績継続に加え、自民党勝利でアベノミクス継続確定と、いわば好材料をすべて織り込んだ状態にあります。今日の安川電機(6506)を皮切りに7-9月期業績発表が始まります。業績発表を受けて出尽くしで株価ピークアウトとなる銘柄が多くなる可能性が高く、業績発表期間中は日経平均やTOPIXは続伸はしにくい環境になる可能性が高い、と考えます。