日本株ミニバブルは完全に解消されリセット状態へ
本日の日本株は続落となり、米国株もドル円もお構いなしの上昇が始まった11月1日の水準まで調整しました。11月の上昇はバブル的だったわけですが、今日で完全に往って来いとなり、ミニバブルは完全に解消された形になりました。これで、米国株やドル円、特に米国株に影響を受ける通常状態に戻ったと考えられます。
米国株ですが、昨日はまたしても寄り付き後まもなく急落し、その後値を戻す展開でした。ただ昨日はプラス圏までは戻らず、マイナス圏での引けでした。VIX指数は一時12.61ポイントまで急上昇しましたが、引けでは11.59ポイントまで低下しました。VIXの日中の変動幅の拡大と、緩やかながらも上昇トレンドが続いていることは、米国株市場で下落リスクに備える動きが、徐々にではありますが広がってきていることを意味します。そろそろ寄って急落後、更に下落してほぼ安値引け、という日があってもおかしくない状況だといえるでしょう。
ドル円は、先週末はシカゴ筋のデータが更新されませんでしたが(理由は不明)、値動きを考えるとネット円ショートは高水準のままだと思われます。円ショート・ポジションの推計簿価は112.79円と算出されます。つまり、112.79円を下回ると投げが出やすい状況となります。米国で本日発表される消費者物価指数(CPI)や小売売り上げが予想よりも弱い場合、112.79円を割り込む動きになる可能性が高いと思われます。またそれら指標が原因ではなくても、米国株がそれなりに下落すればドル円は下落するでしょう。
さらに、トランプ大統領はアジア5カ国歴訪を終え、米国に帰国します。北朝鮮リスクが再燃する可能性があり、最悪のケースは北朝鮮攻撃です。11月9日のコメントでご説明したように、その可能性を低く見積もるべきではないと考えます。