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2017年12月18日のマーケット・コメント

米税制改革法案&シカゴ筋ポジション続報

 

先週金曜日に米上院下院で、税制改革法案のすり合わせが進み、今週中には両院での裁決ができる見通しだと報じられました。この報道を受けて金曜日の米国市場では、株は上昇、米国10年国債利回りは若干上昇、ドルは小幅に上昇という反応となりました。米国10年国債利回りは2.35%から2.36%へ上昇、ドル円は112.20円程度から112.70円程度への上昇でした。

 

これで市場のコンセンサスは「今週中の両院での税制改革法案可決」になりました。それまでの織り込みは「アラバマ州補選で議席を失ったことを受けて、共和党執行部は議席が減らない年内に法案可決を目指すだろう。しかし共和党上院で造反者がでるかもしれない。」でしたから、突発的ニュースフローとしては「年内法案成立見込み」でした。しかし今回コンセンサスが変化したことにより、突発的ニュースフローは「法案成立、年内は困難」になりました。コンセンサス通りに今週中に両院で可決されれば、市場の直後の反応はややポジティブ程度で、その後は目先の材料がなくなったということで出尽くし、年内困難となればネガティブ・サプライズでしょう。

 

先週末に発表された12月12日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートは12月5日時点の149,033枚から145,870枚へやや減少、円ロングは34,766枚から31,747枚へこちらもやや減少、差し引きのネット円ショートは114,267枚から114,123枚へ微減となりました。12月5日から12月12日はドル円は上昇(円安ドル高)基調でしたから、円ショートは一部「簿価近辺に戻ってやれやれ」のポジション・クローズ、円ロングは一部投げによる売りが出た、ということになります。

 

145,870枚という円ショートや、114,123枚というネット円ショートの規模は、依然過去最高水準である一方、31,747枚という円ロングの規模は過去最低水準です。ドル円にとって何らかのネガティブ材料が出た時、円ショートの投げエネルギーは高水準のままであり、かつ下落のクッションとなりえる円ロングの売りエネルギーは低水準となっている状況です。大きな値幅が出るとすればドル円下落(円高ドル安)で、上昇(円安ドル高)方向には値幅が出にくい、ということです。すなわち、たとえば、株上昇、債券下落(金利上昇)でもドル円の上値は重く、株下落、債券上昇(金利低下)には敏感に反応することが想定されます。