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2017年12月4日のマーケット・コメント

米税制改革法案&シカゴ筋ポジション

 

先週末に米上院で、上院案の税制改革法案が51対49で可決されました。それを受け、米国10年国債利回りは2.40%(BEI率1.87%、物価連動債利回り0.53%)まで上昇、ドル円は112円台後半まで上昇しています。上院での可決は、税制改革実現に向けて確かに一歩前進なのですが、前回のコメントでご説明したとおり、

1.下院案と上院案をすり合わせ、新たな法案を作成し、それを下院、上院で採決する。

2.下院が上院案を丸呑みして、下院で上院案の採決をする。

のどちらかを行なわないと、法案成立に至りません。

 

税制改革の実施時期については、下院案は2018年から、上院案は2019年から、となっています。もし上記2.の場合は、実施時期は自動的に2019年からとなります。ただ、現在伝えられている情報によると、上記1.の可能性が高そうです。その場合、今後のニュースフローとしては「下院上院のすり合わせが進行。実施時期については上院が下院案に歩み寄り2018年から」となる可能性よりも、「下院上院のすり合わせが難航。2018年からの実施は困難に」となる可能性の方がはるかに高いと思われます。

 

金利水準に関しても、市場が「12月13日FOMCでの利上げ。2018年の予想利上げ回数は3回のまま」を織り込んで、2.40%という現状があります。期待インフレ率の上昇がなければ、金利水準が現状から更に大きく上昇するとは思えず、むしろ先週金曜日のNY市場で一時起こったように、ロシアゲートなどのリスク要因顕在化によりリスクオフで金利低下の可能性の方がはるかに高いでしょう。

 

先週末に発表された11月28日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートは11月21日時点の166,984枚から150,433枚へ減少、円ロングは44,382枚から39,793枚へ減少、差し引きのネット円ショートは122,602枚から110,640枚へ減少しました。とはいえ、110,640枚という水準は、少なくともまだ40,000-50,000枚の調整余地がある水準で、112円台後半から上はドルショートの積み増し機会という姿勢を維持します。

 

ところで、金曜日に比べてドル円はやや上昇、時間外の米国株先物は大幅上昇にもかかわらず、今日の日本株はリターン・リバーサル継続で、指数全体としても軟調な動きでした。米国株のピークアウトを警戒し始めた可能性があります。