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2017年2月23日のマーケット・コメント

トランプ相場はトランプが終わらせる

 

米国株の上昇が止まりません。NYダウは9連騰、しかも9日連続最高値更新です。ただ、予想EPSはトランプ相場開始以来ほとんど変化していないため、直近の連騰を含めてトランプ相場は、もっぱらPERの拡大による株価上昇となっています。短期金利にはFRBの利上げ観測により、長期金利には新政権の財政刺激策期待により、それぞれ上昇圧力がかかっています。金利上昇は本来であれば、PERの縮小要因です。(詳しくは2016年11月24日付コメント参照)

 

金利上昇とPER拡大の共存、それはバブル状態だと言えます。また、米国株は出来高が盛り上がらない中での連日の高値更新であり、これもバブルの特徴です。NYダウの9日連続最高値更新は、1987年1月に12日連続高値更新以来の記録だそうです。1987年も金利上昇する中でPER拡大により株価上昇しました。その終末がブラック・マンデーでした。ブラック・マンデーは10月19日でしたので、現在の米国株のバブルもあと半年以上は継続する可能性がある、ということでしょうか?

 

私はそうは考えていません。インターネットの普及により、情報伝達速度は飛躍的に高速化しており、相場展開もそれにあわせて高速化している、という理由だけではありません。今回のトランプ相場は、その名の通り「トランプ政権の政策に対する漠然とした期待」が根底にあります。今後徐々に「漠然」が「具体化」「数値化」されていきます。内部矛盾も顕在化していきます。トランプ大統領がやりたくても、議会などとの調整がうまくいかず頓挫する事案も出てきます。それらの何をきっかけにして、いつバブル相場が終わるのか、予言することはできませんが、「そう遠くない将来」に「いずれ」終末を迎えるでしょう。

 

2月28日にはトランプ大統領の議会演説、3月13日には予算教書演説(これに合わせて「驚くような税制改革」の発表か)、3月15日には米国財務上限復活とFOMCと、向こう1ヶ月にイベントが多数あります。それらのどれかが終末が始まるきっかけになっても不思議はないでしょう。トランプ相場といわれる世界的な株価上昇は、トランプ勝利を受けて米国株が上昇したことから始まりました。それを終わらせるのも、トランプ大統領の言動による米国株下落から始まる、と考えられます。