次回米国雇用統計発表日の訂正など
昨日のコメントで「3月3日の雇用統計」と書きましたが、今月は第1金曜日ではなく、発表日は3月10日であることに、つい先ほど気が付きました。雇用統計発表日は「第1金曜日」ではなく、「データ集計を締め切る前月12日から3週間経過後の週の金曜日」なのだそうです。私はこれだけ業界に長くいながら、恥ずかしながら知りませんでした。お詫びとともに訂正させていただきます。
ところで昨日は3人のFRB高官から発言がありました。ダドリー・ニューヨーク連銀総裁は「利上げの主張はかなり説得力があるものになった。」、ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁は「3月FOMC会合では利上げが真剣に協議されることが確実だ。」と、両者とも3月利上げに対して前向きな発言でした。これらを受けて、米ドル上昇、長期金利上昇、FFレート先物から逆算される3月利上げ確率は50%から70%に増加しました。
その後、米国市場が終了した後に、「機を見るに敏な人物」ブラード・セントルイス連銀総裁は「利上げがいつ行なわれるかはわからない。利上げに特に積極的になる理由はない。」と、市場が一方的に3月利上げを織り込むことにブレーキを掛ける発言を行ないました。これは、クワイエット・ピリオド入り後に発表される雇用統計などの重要経済指標次第では、3月利上げを見送る可能性もあることを示唆したのだと思われます。
とは言え、ウィリアムズ総裁、ブラード総裁がともに今年はFOMCでの投票券がない連銀総裁であるのに対し、ダドリー総裁は毎年投票権を持つ執行部の一人であることを考えれば、その発言を重く捉えるべきで、「今のところ、FRBはよほどのことがない限り3月15日に利上げするつもりだ」と考えるべきでしょう。
世界が注目したトランプ大統領初めての議会演説ですが、「これまでの発言の総まとめ」にとどまり、良くも悪くも特筆すべき内容はありませんでした。