2017年 3月 17日 (金) |
予算教書は実質的には発表先送り
昨日米国で、注目の予算教書が発表されましたが、国防関連各省の予算を増額し、非国防関連各省の予算を減額する、という内容のみに留まりました。インフラ投資を中心とする財政出動も減税も、まったく盛り込まれていない内容であり、予算の詳細は5月に発表、とされました。事実上の「発表先送り」であり、昨日のコメントの1.が正解だった、ということです。
それを受けて市場は、米株小幅下落、ドル小幅下落(ドル円で見るとわかりづらいですが、ドル・インデックスは小幅下落でした)、債券小幅下落(金利小幅上昇)という反応でした。私の予想は1.ならば債券小幅上昇(金利小幅低下)でしたが、前々日に急騰していたことと昨日は欧州で債券下落(金利上昇)だったことから、債券小幅下落となりました。
「詳細は5月に発表」と時期を示したことで、市場が我慢できなくなるのを防ぐ、というトランプ政権の戦略を感じます。5月7日にはフランス大統領選決選投票もあります。ゴールデンウィークまでは、世界的に株もドル円も債券もボックス相場が続く、ということをメイン・シナリオにせざるを得ないでしょう。