シカゴ投機筋ポジション
先週末に3月21日時点のシカゴ投機筋ポジションが発表され、円ショート・ポジションは3月14日の71,297枚から66,987枚への減少でした。ドル円は3月14日NY引け値が114.74円、3月21日が111.72円と3円も円高ドル安進行した割には、想定よりも減少が少なかったと言え、円ショート・ポジションの投げ(急激な円買い戻し)エネルギーの放出に対する警戒は、これまで以上に高める必要がある状況です。ちなみに直近で円ショート・ポジションが最も少なかったのは2月28日時点の50,017枚で、その日のNY引け値は112.77円でした。
オバマケア代替法案の下院採決断念を受けて、ドル円は現在110円トライと言える水準まで調整が進み、想定していた最低限の調整はクリアしましたが、4月5日のFOMC議事録公開や4月7日の米国雇用統計までは、ドル高に繋がる可能性がある材料が見当たらず、上述のようにシカゴ投機筋ポジションの投げによる、一時的にせよ急激な円高ドル安進行のリスクがありますので、ドル円の買い下がりスタンスに変更はありませんが、以前にも増して「ゆっくり」行なうことをお勧めします。
指値の間隔は0.25円とか0.50円ではなく、1円とか1.50円というイメージです。チャートの節目ごとでもいいです。その場合、2016年11月22日安値110.27円、本日の安値110.26円、トランプ相場半値押しの109.93円水準、その下は11月17日安値108.55円や200日移動平均線(現在108.25円)水準、ということになるでしょう。
110円水準でサポートされた場合の目先の高値めどですが、直近の112-115円のボックスが2円下方シフトして110-113円の可能性と、ボックスは元の112-115円のままだが一時的に下にオーバーシュートした可能性の両睨みです。110円でサポートされた後、111円台後半への戻りが鈍い場合は前者、戻りが早い場合は後者の可能性が高まります。いずれにせよ、シカゴ筋ポジションが大幅に減少しない限り、115円半ばを上抜くことはないと思われます。