シカゴ筋ポジション-円安ドル高進行の中で円ショート減少
先週末に発表されたシカゴ筋ポジションですが、円ショート・ポジションは4月18日時点の30,463枚から、4月25日時点では26,869枚への減少となりました。ドル円レートは、4月18日NY終値は108.42円、4月25日NY終値は111.08円だったので、円安ドル高進行の中で円ショート・ポジションが減少した、ということになります。また、26,869枚はトランプ相場開始で、円ロングから昨年11月29日に269枚の円ショートに転じ、12月6日に33,937枚へと急増して以来、最低の枚数であり、投げエネルギーは相当減少したと言えます。
シカゴ筋ポジションは、多くの場合、順張り方向に変化します。市場参加者である短期投資家の多くが、逆張りよりも順張り方向の投資行動を取ることが、その背景だと思われます。「円安ドル高進行の中での円ショート・ポジション減少」は、逆張り方向の変化であり、推定簿価は現値よりも高い(平均的には評価損を抱えている)ため、いわゆる「やれやれ」の円買い戻しが入った、ということです。
過去振り返ると、今回のような「やれやれの逆張り方向のポジション変化」が起こった後は、それまでの方向に意外な水準まで伸びたことがしばしばありました。今回で言うと、円安ドル高方向に伸びる、ということです。メイン・シナリオは75日線(現在112.29円)は重い、で変更ありませんが、もし75日線を超えてくるようだと、最大115円台乗せまで円安ドル高進行する可能性が出てきます。
したがって、
1.75日線は越えないと決め付けて、すべてのポジションを解消するのではなく、越えられないことが確認されるまでは、ポジションの一部は残し、もし超えてきたら、その後の売り上がりはゆっくり(指値の間隔をあけて)すべき。
2.「投げエネルギー」が相当減少したため、大きなイベントがない限り、当面のドル円の安値めどは110円の可能性大。
を結論とさせていただきます。