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2017年6月20日のマーケット・コメント

米BEI率はトランプ当選以前の水準まで低下

 

昨日、米国10年国債利回りはやや上昇し、2.18%となりました。一方で、市場の期待インフレ率を表す米ブレーク・イーブン・インフレ(BEI)率は、1.7%割れで低迷しており、昨日の金利上昇は物価連動債利回りの上昇が背景にあったことになります。6月14日の米国消費者物価指数(CPI)が予想より弱く、エネルギーと食品を除くコアで年率1.7%だったことを受けて、BEI率は低迷が続いたままです。7月の雇用統計やCPIが発表されるまでは、低迷が続く(これ以上低下はしないが上昇もしない)可能性が高いでしょう。

 

物価連動債利回りは、市場が感じるFRBの引き締めスタンスの強弱に連動します。(添付のチャート参照)昨日時点で利回りは約0.5%です。今年1回目の利上げを行なった今年3月半ばには約0.6%、1年ぶりに利上げを再会した昨年12月半ばには約0.7%まで上昇していました。6月14日のFOMC声明とイエレン議長の記者会見で、「9月にバランスシート縮小開始、12月利上げ」が明確に示唆されました。昨日はハト派と目されるダドリーNY連銀総裁からタカ派的な発言もありました。

米国10年BEI20170620

今後もFRB要人からタカ派的な発言が続けば、物価連動債利回りは0.6%程度までの上昇余地があると思われます。ただ、FOMC声明、イエレン議長記者会見、昨日のダドリー発言を受けても、0.5%程度までしか上昇していない、と見ることもでき、今後FRB要人からハト派的発言が出ると0.4%程度までの低下余地がある、とも考えられます。

 

結論として、米国10年国債利回りは、目先2.1%-2.3%程度のレンジの動きとなり、それに連動しているドル円レートは109-113円程度のレンジの動きが想定されます。ドル円の111円台後半という現在の水準は、想定レンジ中心よりやや円安寄りであり、トレーディング玉の利食いを始めるべき水準だと思います。