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2017年6月6日のマーケット・コメント(2)

ドル円は買い始めるべき水準に

 

本日、東京市場でドル円は110円を割り込み、16時現在で109円台後半での推移となっています。結論として、ドル円は現状水準からゆっくり買い下がり始めるべき、と考えます。理由は以下の通りです。

 

これまでに何度かご説明したように、2016年1月末に日銀がマイナス金利政策を導入して以来、ドル円レートの変動要因は日米長期金利差変化となっています。日本の長期金利は日銀によりほぼ固定化されていますので、日米長期金利差変化=米国長期金利変化、です。現在の米国10年国債利回りは2.15%と、トランプ大統領当選直後以来の最低水準にあります。ブレーク・イーブン・インフレ(BEI)率は1.81%と、同様にトランプ大統領当選直後以来の最低水準にあります。一方、足元のインフレ率(コアCPI=エネルギーと食品を除いた消費者物価指数)は、今年に入りやや低下傾向にあるものの、直近発表値は前年同月比1.9%です。

 

すなわち、1.81%というBEI率の水準は、更なる低下余地が極めて限られる水準だと思われ、それは米国長期金利の更なる低下余地も極めて限られることを意味します。そうであるならば、米国長期金利低下による円高ドル安進行余地も極めて限られる、という結論になります。

米国10年BEI&CPI20170606

ただ、6月14日の利上げは完全に織り込まれ、当面はトランプ大統領は経済政策実行どころではなく、BEI率の大幅上昇は期待できないことから、75日移動平均線(現在111.80円)を超えて円安ドル高進行する可能性も低いと思われます。腰を入れてドルを買いこむ、というよりは、軽めのポジションでのトレーディングという位置付けでの対応がいいでしょう。

 

ドル円動向をまったく無視して6月1日、2日で大幅上昇した日本株の今後の動向は、ドル円連動から米国株連動に切り替わったのか、それともいいとこ取りで米国株上昇がなくても円安進行すれば上昇するのか、まだ見極めが必要です。20,000円回復で新たな上昇ステージとは思えずボックス相場継続だとは思いますが、ボックスのレンジを見定めるまでは様子見です。