2017年 6月 8日 (木) |
ドル円は「お騒がせ記者」の記事に反応
昨日米国でコミー前FBI長官の公聴会証言の原稿が発表され、その内容がすでに報道されている通りの内容に留まっていたことから、リスクオフ・ムードが後退し、米国株は小幅ながらも反発、為替市場でも円安ドル高方向へ反発となりました。本日ドル円は109.90円近辺での小幅な動きとなり、やはり今日予定されている公聴会、ECB会合、英国選挙といったイベントを控えて小動きだ、と思っていたら、13時45分頃にドル円が0.25円急落しました。
その「犯人」は以下の記事でした。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-06-08/OR7LC86K50XS01
内容を見ると、記事のタイトルの「日銀、出口論は時期尚早から説明重視に」という情報の話し手は、「複数の関係者によると」であり、人物が特定されていません。実はこの記事を書いた日高氏は、過去にも何度か(はっきり記憶にあるのは2015年12月と2016年4月の日銀決定会合に関わる記事)市場を一時的にミスリードする記事を書いた「お騒がせ記者」なのです。
ミスリードは短期間で修正されます。日銀要人はこれまでも出口論に対して否定的な発言を繰り返しており、本日も参院財政金融委員会で、藤巻議員の質問に対して、岩田日銀副総裁は出口論に対して否定的な答弁をしています。記事と短期的な市場反応に動揺するよりも、今日の3つのイベントと来週のFOMCを見極めるべきでしょう。