米消費者物価指数でドル円上昇なら利食い開始
想定通り、米国10年国債利回りは反発、ドル円も110円台半ばまでの反発となっています。米国10年国債利回りは2.18%と9月1日の直近高値2.17%と同水準となり、ドル円もその時と同様の110円台半ばとなっていますので、前回コメントでご説明したドル円の出遅れ感は解消されました。
前回コメントでご説明したように、目先の最大の注目材料は日本時間本日21時30分発表の米国消費者物価指数(CPI)です。前回コメントで、
「市場は予想よりもやや弱いとの織り込みをしている印象です。ですので、前月比コアCPIが予想の0.2%以上であれば、金利上昇、ドル上昇、前月と同水準の0.1%であれば中立と思われます。」
とご説明しましたが、その見方に変更ありません。
もしCPI発表を受けてドル円が上昇するようなら、トレーディング・ポジションの利食いを開始するべきと考えます。明日発表の小売売り上げが強く、ドル円は更に上昇する可能性もありますが、逆の可能性もあります。また、次の材料として9月20日のFOMCがありますが、市場コンセンサスは「9月20日にバランスシート縮小開始決定、利上げはなし。年内の利上げの有無は今後のデータ次第とされ、12月13日利上げの可能性は排除されない。」です。それ以上にタカ派的になる可能性はない一方、ドット・チャートがハト派方向に変更(前回予想中央値は年内利上げ1回、来年3回)、利上げ積極派と利上げ慎重派との意見対立が声明文で表面化など、市場予想よりも発表内容がドル安要因になる可能性はあるからです。