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2017年9月25日のマーケット・コメント

ドル円相場は仕切り直し

 

ドル円の先週金曜日のNY引けは111.99円とぎりぎり111円台でしたが、一時東京時間の急落後の戻り高値112.15円を上回る場面があり、先週金曜日が「転換点」ではない可能性が高いと考えていました。また、先週末発表の9月19日時点のシカゴ筋ポジションは、円ショートが9月12日時点の97.939枚から93,757枚へ小幅減少、円ロングが40,642枚から42,435枚へ小幅増加、差し引きのネット円ショートは57,292枚から51,322枚へとポジション調整が更に進んだことが示されました。案の定、本日のドル円は112円台の推移となり、完全に仕切り直しとなった格好です。

 

しかし、現状水準からは売り上がりでドル・ショートのトレーディング機会という見方に変更はありません。米国10年国債利回りは現在2.26%で、その内訳はBEI率1.86%、10年物価連動債利回り0.40%です。ともに現状水準から更に大きく上昇するには、強い経済指標の発表が続き12月利上げの確立が高まる必要がありますが、それには時間がかかります。一方、北朝鮮リスクや米国株下落リスクなど、突発的に起こり得るのは円高ドル安イベントです。

 

もちろん、次の転換サインを待ってからポジションを取る、でも問題ありません。ただ、円ショート・ポジションの整理が進んでいる状況を考えると、ネガティブ・イベントを受けて円高ドル安進行したとしても9月8日の安値107.32円と同水準まで調整するとは思えず、せいぜい109円割れ程度までと思われます。売り上がるにしても順張りで売り乗せるにしても、現状の112円台で少しポジションを取っておけば動きが取りやすいと思います。