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2018年1月16日のマーケット・コメント

シカゴ筋続報-ドルロング目線転換は今週末以降発表の数字次第

 

先週末に発表された1月9日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートは1月2日時点の161,358枚から162,912枚へ微増、円ロングは39,592枚から37,376枚へ微減、その結果差し引きのネット円ショートは121,766枚から125,536枚へ増加となりました。ただ、円高ドル安の動きが始まったのは、1月9日東京時間日中の日銀の国債買い入れ減額からですので、1月9日時点の数字は参考になりません。1月9日の113円台から昨日は110円台前半まで調整していますので、この間にどの程度のポジション整理が行なわれたのかに注目です。

 

今週末に発表される1月16日時点のネット円ショートが100,000枚を下回るようであれば、110円近辺から買い下がりでトレーディングのドルロング開始、減少はしたものの100,000枚を下回らないようであれば様子見。もし1月16日時点のネット円ショートが予想に反して増加しているようなら、円ショート筋は評価損を抱えながらポジション増加ということになり、投げエネルギーが高水準にたまったことを意味します。その場合は、再びドルショートのポジションを取る機会を探るべきでしょう。

 

米国10年国債利回りは2.5%台で高止まりしていますので、金利差要因からは円高ドル安が進行する状況ではありません。ここ1週間の円高ドル安が日銀の国債買い入れ削減から始まったことを考えると、ドル円が円安ドル高反転するためのきっかけとしては、やはり日銀が指値オペを行なうことで既存の政策スタンスを変更していないことをアピールすることでしょう。そのためには現在0.08%程度の日本10年国債利回りが、上限の目安とされる0.10%まで上昇する必要があります。逆に言うと0.10%まで上昇したら、指値オペ発動の可能性が一気に高まりますので、日本10年国債利回り動向も注意深くモニターする必要があるでしょう。