円ショートのポジション整理はまだ道半ばか?
先週末に発表された1月23日時点のシカゴ筋ポジションですが、円ショートが1月16日時点の157,502枚から160,130枚へ微増、円ロングが38,152枚から37,260枚へ微減、差し引きのネット円ショートは119,350枚から122,870枚へ増加となりました。1月23日は東京時間に黒田会見を受けて一時111円台に戻った後、NY時間で再び111円を割り込んだ日でした。本格的な円高ドル安進行は24日以降でしたので、23日時点のポジションはあまり参考になりませんが、それでも「円ショートが増加した」ということは、「円ショート筋が含み損を抱えながらポジションを増やした」ということを意味します。
24日以降の円高ドル安進行で、ある程度のポジション整理は行なわれたと想定されますが、まだポジション整理が出尽くしたとは思えず、昨年9月8日に107.32円の安値を付けたときのように、「円高ドル安進行が加速し、急激に底打ち反転」という動きが、今回のドル円下落の底打ち反転にも必要な可能性が高いと感じます。安値めどを108円とか107.32円とかに決めつけるのではなく、取りたいポジションの半分は買い下がり、残り半分は急落から急反発して明確に底打ち反転が確認されてから買いあがり、とすべきでしょう。買い下がりは「ゆっくり」です。
ところで、日本でも10-12月期の企業業績発表が始まり、とりあえずこれまでの発表は「期待通りに好調」です。ただ、市場の「真の期待値」は、集計されているコンセンサス予想をかなり上回っている状態にあり、株価が上よりも下に大きく反応しやすい状況です。もし発表内容が期待値を上回っても、株価は小幅上昇程度に留まり、もし期待値を少しでも下回ったら株価は大幅下落しそうだ、ということです。過去数ヶ月の株価上昇率が高かった銘柄には、特に注意が必要でしょう。