日本株レンジ下抜け
昨日の米国株は、前日比ほぼ変わらずで始まったものの、日中を通じて下落し続け、引けにかけて下落が加速しほぼ安値引けとなりました。それを受けて、本日の日本株も寄り付きから大幅下落となり、22,000円というボックスレンジの下限を明確に下回っています。22,000円近辺はトレーディング機会という見方は変更し、トレーディング・バイのポジションは投げるべきと考えます。短期的な下げすぎの反動を取りに行く戦略は、失敗でした。
米国では企業業績発表が続いていますが、7-9月期実績は予想通りあるいは予想以上であっても、企業側の慎重な今後の見通しを嫌気して売られる銘柄が散見される状況です。日本の企業業績発表でも同様の状況になると思われ、それは私の当初の想定通りです。引き続き中国関連銘柄を中心に、景気敏感株に弱気姿勢を継続します。
日経平均は7月の安値を明確に下回り、次の下値目処は2月半ばと3月初めに切り返した21,000円、その次は3月安値の20,347円という状況です。TOPIXに至っては年初来安値を更新中で、1,600を明確に下回ると2017年4月の安値1,452までチャート上のフシメはない状況です。明確な下げ止まりの動きにならない限り、トレーディングでも買いにいける状況ではなくなりました。また、「ボックスレンジを明確に下抜けた後の戻り目処は、それまでのボックスの下限」というテクニカル法則があり、日経平均の戻り目処は22,000円ということになります。
明らかに今回の世界的株式市場下落は、中国を初めとする世界景気の減速による今後の企業業績への悪影響です。だとすれば今後も下落を牽引するのは景気敏感業種ということになります。そのような環境では全体に占める景気敏感業種の比率が最も低い米国株が、相対的に堅調推移し、比率の高い日本株は相対的に大きく下落する、という展開が想定されます。「米国株買い&日本株売り」というペアトレードが安全確実に収益を生みそうです。(10月11日付コメント参照)