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2018年11月13日のマーケット・コメント

日本株再び大幅下落-次の下値目処は?

 

昨日、米国株が大幅下落したことを受け、日本株も再び大幅下落となっています。前回のコメントで「日本株の戻りは一巡」とご説明しましたが、その通りになりました。業績発表の内容は明らかに市場の想定よりも弱く、外人投資家の売り越し姿勢も継続していると考えられることから、中期トレンドは完全に下落転換した、との見方です。

 

目先重要なのは、当面の安値めどをどこまで考えるか、ということでしょう。日経平均ではテクニカル(チャート)的なフシメとしては、直近(10月26日)安値20,972円、そこを下抜けると3月26日安値20,347円です。21,000円近辺は、今年2月半ば、3月前半、そして直近と3回サポートとなっていますので、その水準で今回もサポートされるのかどうかの見極めがまずは重要でしょう。

 

次に過去の波動パターンから考えます。参考になるのは2016年1月、2月です。1月の下落第1波動は、20,012円から16,017円まで20.0%の下落、大幅下落の始まりを起点に取れば19,113円からになるので16.2%の下落、その後17,905円まで11.8%戻った後、2月に下落第2波動で14,866円まで17.0%の下落でした。今回は、24,448円から下落第1波動で20,972円まで14.2%の下落、その後22,583円まで7.7%の戻りです。2016年のパターン通りに下落第2波動が下落第1波動と同程度になるとすれば、22,583円から14%下落で19,421円となります。

日経平均2015年8月から2016年7月

感覚的には「さすがにそこまで一気に下げるか?」という感じですが、中国経済の一段の悪化が顕在化、脆弱通貨の大幅下落再燃などで、世界的な株下落があれば、その水準まで下落する可能性はあるということです。ただそれをメインシナリオとするわけにはいかないので、「21,000円近辺で一旦サポートされる。もし21,000円を明確に下抜けたら3月安値20,347円が下値目処になる」をメインシナリオとします。