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2018年11月8日のマーケット・コメント

日本株の戻りはそろそろ達成か

 

米国の中間選挙は私のメインシナリオとは異なり、市場コンセンサス通りに「上院は共和党が過半数維持、下院は民主党が過半数奪還」となりました。前回のコメントでそうなった場合には、

「中間選挙という一つのリスク・イベントが終了したことを受けて、短期的には市場は軽いリスクオン(リスクオフの巻き戻し)、すなわち米国株上昇、米国債券上昇、ドル下落(ドル円はおおむね横ばい)となる可能性が高いと思います。ただしあくまでも短期間(数日程度)の反応で、持続力はないでしょう。」

とご説明しました。

 

開票作業中の昨日の日本市場での動きは不可解でしたが、昨日の米国市場での反応は、米国株上昇、米国債券ほぼ横ばい、米ドル若干下落、ドル円は若干上昇で、ほぼイメージどおりと言えます。米国株上昇を受けて、本日の日本株は大幅上昇しています。日経平均は200日移動平均線(現在22,382円)を越え、次のフシメは75日移動平均線(22,687円)という状況ですが、75日線に続き200日線も25日移動平均線とデッドクロスとなっており、チャート的には良くない形です。

日経平均とTOPIX 20181108

戻り目処に関して、10月26日付のコメントで

「高値24,448円で安値20,972円になるとすれば、3分の1戻しは22,131円、半値戻しは22,710円、3分の2戻しは23,289円となります。一旦22,000円台には乗せても、200日移動平均線(現在22,468円)を越えるかどうかは微妙で「23,000円の壁」を越えることは困難、という感覚とも整合性が取れます。」

とご説明しました。

また、11月2日付のコメントでは

「日経平均は22,200円台まで上昇し、3分の1戻し(日経平均22,131円、日経平均先物22,020円)達成で、次の目処は半値戻し(日経平均22,710円、日経平均先物22,635円)です。移動平均線の居所は、200日線が22,416円、75日線が22,714円です。やはり戻り目処は22,000円台半ばのイメージで、23,000円を越えることは困難だと考えます。」

とご説明しました。

 

現在の水準は、3分の1戻しおよび200日線は越えたが、半値戻しおよび75日線を越えるには至っていない、という状況です。もう一段の上昇(最大で23,000円トライ)がある可能性は否定できませんが、おおむね戻り達成感が出てきた、という見方をすべきと考えます。